わらべうたをいくつ遊べますか?—現代保育に「わらべうた」が必要な理由
こんにちは。
木のおもちゃカルテット スタッフの佐竹です。
保育環境改善プログラムに取り組まれている園にて、
オーナーむっちパパによる園内研修が行われました。
今回のテーマは「昔伝えのわらべうた®」
「わらべうた」—
その言葉を聞いて、どのくらいの方がすぐに一曲
口ずさむことができるでしょうか。
かつては子ども同士 近所の路地や公園で自然に遊び合っていたわらべうた。
でも今、保育の現場でもご家庭でも、
わらべうたに触れる機会は、驚くほど少なくなっているのです。
だからこそ、この研修が持つ意味は大きいのです。

わらべうたが、消えていく
わらべうたが、消えていっている
スマートフォン、動画、知育アプリ——。
子どもたちの周りには今、
刺激的な音や映像があふれています。
手遊びでさえアプリで完結してしまう ・・・
その一方で、
言葉ひとつで、体ひとつで楽しめる遊びは、
日常からゆっくりと姿を消してきました。
わらべうたに必要なのは、何も特別なものではありません。
楽器もいらない。
道具もいらない。
準備もいらない。
ただ、声と、そこにいる人間だけがあればいい。
そのシンプルさこそが、
デジタルに囲まれた現代だからこそ、
改めて輝きを持つのだと思うのです。

昔伝えのわらべうた®って、何だろう?
古くから子どもたちの間で歌い継がれてきた、
シンプルなメロディーと言葉。
声が重なるその瞬間に、
子どもと保育者の間にあたたかなつながりが生まれます。
むっちパパが語りかけたのも、まさにそのことでした。
わらべうたは、子どもをコントロールするための道具ではない。
ただ、一緒にその場を楽しむためのもの。
「させる」でも「教える」でもなく、「一緒にいる」ための言葉と声。
それがわらべうたの本質なのです。
昔伝えのわらべうたは3つの要素によって成り立っています。
一つ 伝承に忠実であること
藤田の出身は旧南部藩の八戸 その
南部地方に鎌倉時代から伝わる伝承のわらべうたの語り部から受け継がれた
伝承に忠実なわらべうたであること。
一つ 発達心理学によって検証されていること
藤田は、故・児童精神科医・佐々木正美先生と共に、この伝承のわらべうたをつぶさに確かめ
EHエリクソンの発達段階にピタリ、ぴたりと一致していることを解明しました。
一つ 令和の子どもたちのエビデンスに支えられていること
昔伝えのわらべうたの発祥は鎌倉時代と言われていますが、
令和の子どもたちが大好きなのです。
日本知育玩具協会のベビートイ・マイスターの家庭の子どもたち、孫たち
カルテット幼児教室、カルテット子育て教室の生徒の家庭の子どもたち、孫たち、保育園の子どもたち
保育環境改善プログラム実施園の全クラスの子どもたち、学童保育所の子どもたちで
実証されている、エビデンスが広がっているのです。
発達障害・愛着障害の子どもにも、届く
研修では、わらべうたが持つもうひとつの側面についても丁寧に語られました。
発達障害や愛着障害のある子どもたちにとって、
昔伝えわらべうたは特別な意味を持ちます。
歌詞が短くシンプルで、繰り返しが多い。
体を動かしながら一緒に楽しめる。
「先生と自分だけの時間」として感じられる。
複雑な刺激が少ないからこそ、
その子のペースで、安心して入っていける。
してほしいわらべうたを大人が喜んでしてくれる関係。
わらべうたの時間、子どもが一人の大人を独占し
ひたむきに向かい合ってもらう時間を過ごす。
その積み重ねが、子どもの中に
「自分はここにいていい」
という基本的信頼を育てていくのです。
「知らない」から「知る」へ、そして「伝えられない人」から「伝える人」へ
ここに、現代ならではの課題があります。
先生方自身が、わらべうたで育っていない。
親御さんたちも、わらべうたを知らない。
知らなければ、遊べない。
遊べなければ、伝えられない。
だからこそ、保育者がわらべうたを「知る」ことは、
単なる技術の習得ではなく、
途絶えかけた文化を子どもたちへつなぐ、
大切な役割でもあるのです。
とりわけ印象的だったのが、
先生がむっちパパと向き合って、
両手を動かしながら真剣に語り合っている場面です。
わらべうたを「遊べるようになること」が目的ではなく、
なぜわらべうたなのか、
子どもにとって何が大切なのかを、
自分の言葉で語れるようになること——。
保育園で導入されていた手遊びにはない
一つ一つが「生きる力のカリキュラム」になっている。
大人を見る
大人から学ぶ
大人と競い合う ※一部
子ども同士、遊び合い、競い合う
まだ遊べない子に教えてあげる
弟、妹、赤ちゃんに遊んであげる
わが子と遊ぶ
わが孫と遊ぶ
ひとつのわらべうたには、これだけの活用段階があり、成長を促し、生涯遊び続けるのです。
だから これまでの 「手遊び」との違いに皆気づき始める。
これほど奥深いものは、「今までの手遊びにはなかった!」
と保育士の皆さんが気づかれるのです。
そして、その問いを、先生自身が持てるようになることも、
この研修の核心なのだと感じました。

「テキスト」を手に、学びを深める
保育環境改善プログラム実施園のテキストができました。
それは「おもちゃで作る保育環境」です。
これまでは、語り伝えて教えてきたことが、テキストで自ら学ぶことができるようになりました。
※昔伝えのわらべうたは、掲載していません。
研修の最後には、先生方がそれぞれテキストを手に持ち、
笑顔で集合写真を撮りました。
今日の対話を通じてそれぞれが「自分ごと」に受け止めていく。
明日からの保育に活かしていきたいという思いが伝わってきます。
特別な準備はいりません。
明日の朝、子どもの前でそっとわらべうたを語ってあげること。
それだけで、わらべうたははじまるのです。
そして、その声が子どもの記憶に残り、
いつかその子が、自分の子どもへと歌い継いでいく。
わらべうたは、そうやって時代を繋いできたものなのです。

カルテット/日本知育玩具協会では、保育環境改善プログラムを通じて
全国の保育施設をサポートしています。
園の状況に合わせた研修・講座にも対応しております。
・園内研修
・保育士会、保育者部会研修
・乳児保育研修
・子育て支援センター向け講座
良いおもちゃと良い環境を通じて、
子どもたちがより豊かに遊び、
育つためのお手伝いができれば嬉しく思います。
どうぞお気軽にお問い合わせください。


